新屋古墳群

新屋座天照御魂神社の裏山一帯に存在するこの古墳群は5世紀後半から7世紀初頭にかけての円墳が30基余り群集しています。そのうち昭和37年に12号墳、21号墳、23号墳の3基が調査された結果、12号の円墳が最も大きくその規模は直径15mで、南に開いた長さ4m、幅約2mの両袖式の横穴式石室が造られていました。他の2基も、規模はやや小さいもののいずれも6世紀後半の横穴式石室が造られていました。 遺物としては、人骨の一部や、鉄釘・水晶製切子玉・鉄鍬・金環・鉄刀の他、須恵器や土師器などの土器類が多数出土しています。また平成3年から4年にかけては17号墳、25号墳、26号墳、31号墳、32号墳、33号墳の6基の調査が行われました。中でも26号墳は、古墳群中最大の規模を持つ円墳です。墳丘の直径は約16mで、南に開く横穴式石室の長さは約6.5m、玄室の幅約21mの左片袖式で、玄室内には、凝灰質砂岩製の石棺が設置されていました。石棺は長方形の切石を5枚つなぎ合わせて、底板とされており、全体の大きさは、長さ2.25m、幅0.88mの組み合わせ式のもので、内部には朱が施されていました。石棺の内外から、ガラス製の小玉や、鉄刀・馬具類の他、須恵器や土師器等の土器類が大量に出土しました。

所在地:大阪府茨木市西福井3-36-1(新屋座天照御魂神社所在地)

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