千本松渡船場

大正区南恩加島1丁目と西成区南津守2丁目を結ぶ(岸壁間230メートル)。
このあたりは木津川の川尻に近く、江戸時代には諸国の廻船の出入りの激しいところであった。幕府は、船運の安全のため、水深を確保し、又防波堤としても役立つよう、天保3年(1832年)ここに大規模な石の堤を築いた。千本松の名の由来は、この堤防の上に植えられた松並木から来ている。「摂津名所図会大成」に「右塘に数株の松を植列ぬゆるへに俗に木津川の千本松といふ、洋々たる蒼海に築出せし松原の風景は彼の名に高き天橋立美穂の松原なども外ならず覚えゆ…」と述べている。
千本松の渡しが設けられた年代ははっきりしないが、大正時代の中ごろに初めて設けられたものと思われる。昭和48年に千本待つ大橋が完成したが、渡船は現在も通勤通学の貴重な交通手段として利用されている。平成13年度現在の1日平均利用者数は1270人程度となっている。

 



2009年3月21日に撮影

・大正区南恩加島1丁目11-1:地下鉄、JR大正駅から市バス「鶴町4丁目」行き「大運橋通」下車、東へ徒歩9分。又は76系統「地下鉄住之江公園」行き「千本松端西詰」下車、東へ徒歩2分。

・西成区南津守2丁目4-88:あべの橋から市バス7系統「住吉川西」行き、なんばバスターミナルから29系統「南津守」下車、西へ8分。又は地下鉄住之江公園から市バス76系統「南津守2丁目」下車、西へ徒歩5分。

 

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